ISPと行く突撃!現場訪問 「長崎みなとメディカルセンターの巻」
ISPと行く、突撃!現場訪問 「長崎みなとメディカルセンターの巻」・・・・ブログ完全版・・・
(この記事は日本医療企画「ばんぶう」さんの連載記事ですがこちらは校正前の完全版です。完全版とは出版社の校正が入る前の長ーい文章で、奥山美奈の雑感も入っている文章のことです 笑)
今回の「ISPと行く突撃!現場訪問」は長崎県にある長崎みなとメディカルセンターさん。2017年にグランドオープンされたピカピカの病院はとにかく建造物としてカッコよく、住民や職員ならかなり自慢したくなるだろうなという病院でした。高齢化社会の課題解決として「地域住民の集う場所づくりを」ということが言われるようになって久しいですが、まさしく、院内図書館や院内カフェ、コンビニエンスストアは受診目的で来院された訳ではない地域住民の方々の憩いの場所となっていました。2階にある「海のラウンジ」にはグランドピアノが設置され、長崎の象徴とも言えるステンドグラスが窓一面に張り巡らされていました。個人的に趣味で音楽活動をやっている私は、ここで院内コンサートができたら最高だろうなぁなどと、つい妄想を働かせてしまいました(笑)。
病室からの眺めも最高で、特室はもうホテルのスイートルーム。各階の壁の色も鮮やかなパステルカラーやシックな紺色などで統一されていて、ヨーロッパにいるような感覚に陥るほどでした。
「綺麗な病院で働いていることがモチベーションアップにつながっているんでしょうね」と、ISP認定者で建材メーカーLIXILにお勤めの出木さんも感心しきりでした。そんな院内で働く職員の皆さんは、これまた医療に燃える熱い方々ばかりでした。(ぬるま湯診断アンケートにご協力を頂きましたがなんと職員の熱さが「4」と、これまでの調査で1番高い驚きの結果がでました。ぬるま湯診断に関しては本稿最後のQRコードをご参照ください。「実践的看護師マネジメント第7回」)潜在看護師歴30年の私でも「できることなら働いてみたい」と思えるような病院、とにかくステキな空間でした。建造物としての魅力はもちろんですが、感染管理に燃える職員さんの熱心な働きかけによって随所に感染予防の工夫がなされていて、これにも地域を守るという情熱を感じました。(実践的看護師マネジメント「ぬるま湯診断」の記事はこちら、https://tn-succ.tokyo/reading/nurumayu01/ ぬるま湯診断を実際にしてみたい方はこちらへお申込みくださいhttps://tn-succ.tokyo/nurumayu/
ISP出木さん曰く、安全管理上、マグネットボードは病院で安全に使用するならある一定の強度が以上必要とのことで「よく手作りでここまで作られましたね」と驚いていました。「今から病院をリニューアルする所などはこのアイディアを参考に病室の入口には、アクセントボード※を予めつけてしまうと感染対策になりますよね」とは出木さん。さらに、写真6のNICUの壁の下の方に可愛らしいシールが貼られてある部分が、所々はがれてしまっているところにも彼は注目し、「ここには幅900mm×1200mmのアクセントボードを設置すれば壁がはがれてこないし、季節ごとにシールを変えられてNICUにお見舞いに来るお兄ちゃんやお姉ちゃんも喜ぶかも」と言います。私もすかさず「アクセントボードの一角に市販のホワイトボードシート(裏が磁石になっている物で45mm×90mmで2000円と安価。アクセントボードは上記サイズでも23,000円とのこと)貼ってあげればお絵描きだってできますからね!」と参戦し、ISP認定講師の意地を見せつけてみました(笑)。
ちなみにアクセントボードとはこちらの商品だそうです。https://www.lixil.co.jp/lineup/livingroom_bedroom/accentboard/
自分事で恐縮ですが、私は自分の子どもを救急外来で亡くしたことがあります。当時の病院は無機質な白い壁のところがほとんどで、今でもその時の光景を思い出し、悲しみに暮れることがあります。辛く悲しいことの舞台にもなってしまうこともある急性期の病院。だからこそ温かい色の壁や、ぬくもりを感じる木製のドアなどを使うことで、冷たさを感じさせない空間づくりをするという観点が大切なのではないかと、そんなことを感じました。お忙しい中、院内を案内してくださいました大塚課長、井手さん、福島さん、そして現場でお会いしました職員の皆様、取材を快く引き受けて頂きまして本当にありがとうございました。
ちなみにこの見学の夜は、ISP出木さんと、興奮冷めやらず、地元の居酒屋で鯛をたらふく食し、はしごしてイタリアンでボトルワイン1本を開けました(笑)次の日は長崎みなとメディカルセンターの方々の管理者研修。1日の研修だというのに参加者の皆さんも超、熱かった!ちなみに長崎も暑かった。(東京はそのころ38度だとか。東京も暑かったのね)上記でご紹介した「ぬるま湯診断」ひそかにはやっているこの診断の最高の点数に私も、出木さんも、参加者もみーんな驚いていました。療養型の病院や老健とか、高齢者施設の方々にもこの診断のアンケートをやってもらっていますが、人が熱い(体温が高い→ちなみにぬるま湯診断で体温が熱いとは仕事にめちゃくちゃ燃えている状態を指します)という回答が得られたことはありません。むしろ、冷たい。冷めている人々が多くて、平均体温2.5とか、ちょっとがっかりの温度なのですが、長崎みなとメディカルセンターは超忙しい急性期病院であるにもかかわらず平均体温「4」!!!! 急性期は仕事も煩雑でいつ救急車が入るかわからない状態だし、急変も手術も随時あって大変だけれども、「人を助けている」という医療職のミッションをダイレクトに満たせる現場で、やはり「やりがい」が高いのではないか、そんなふうに感じました。ちなみに中途採用も募集しているとか。(大きな病院なので中途では入れないのかと思っていましたが、そうでもないとのこと。嬉しいですね)こんな熱い病院が近くにある地域では安心して暮らせますね。人生何があるかわからないけれど、救急でお世話になる病院の職員が熱く医療に燃えている人々というのはありがたい限りだと思います。天国に行っている息子が導いてくれた出会いなのかもしれません。
息子も私のこの感想に涙していたのか?いきなり羽田が大雨!なんとこの日、すべての飛行機が欠航とのことで、ISP認定者出木さんとこの日も語らいあうことができました。長崎の夜は熱かった!!!!! フフフ