意見のすれ違い 対立

「ダメコーチの見分け方」と「コーチのあり方」

「ダメコーチの見分け方」と「コーチのあり方」

「コーチングとは」と、語ったり教えたりしているから「コーチ」なのではない

日本にコーチングを持ち込んだと言われる、ある大手コーチング会社に勤めていたという
5人の人々と私は親交が深いのですが、その人たちが口をそろえて
「そこの企業の人々はコーチング的ではない」
と言うのです。
まず社長はトップダウン中のトップダウンな人で、
いつも会社は社長の怒鳴り声で満ちていたと言います。
他の社員も研修ではコーチングのテクニックを教えているが社内ではまったく活用せず。
社員のやる気を伸ばし、承認し、目標を達成たせるムードはまるでなく、
むしろクライアント先の会社の方がコーチング的だったというから驚きです。
「日本の企業や学校に一人のコーチを」をスローガンにコーチの認定事業をやっていますが、
コーチングで生計を立てている人はいない。
コーチングの会社でコーチングを教えているけど、
自分はコーチングができないという人はたくさんいます。
つまりそういう人たちはティーチャーなのです。
先日も
「今の教育者はコーチングぐらい知らないとダメなんですよ!」
「コーチングの語源は・・・」としかめ面をしながらガミガミ話している人がいましたが、
そういう人はコーチとは呼びません。
コーチングの言葉の意味や歴史をいくら知っていたところで、
自分自身がコーチ的でなければ机上の空論。
こういう人は「コーチング」という教科を教えるティーチャーなだけです。
ティーチャーと言っても、
学生や受講者から「この人から教わりたい!」と、尊敬されるような人が本当の先生。
教員の資格を持っていて、
人から「先生」と呼ばれるから偉くなったと勘違いしている人もたくさんいますが、
(そういう人はできないことを学生のせいや受講者のせいにします)
そういう人は先生でもコーチでもありません。

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参加者や相手が、こちらの価値を認めたとき「先生」であり「コーチ」となる

私が教員をやめて独立し、初めて1000円で自主セミナーを開催したときの参加者は15人。
愕然としました。
学校で教えている時は目の前にいつも生徒が大勢います。
生徒にいくら上手に教えられたとしても、その生徒は学校が集めた人たちです。
いわば学校のお客さん。
やはり自分の研修に自分で受講料を払って参加するという人を集められなければ、
本物ではありません。
初のセミナー後、
私は「一から出直さなければ」と、胸襟を正さずにはいられませんでした。
学校が集めた生徒から「わかりやすい」とほめられて
調子に乗っていた自分がとても恥ずかしくなりました。

教員になったばかりのころ、学年主任から
「先生と呼ばれるようになると地獄の窯が半分開くと思っていなさい」
と苦言を呈されたことがありました。
今でもこの言葉を胸に、教え方の研究と努力を重ね、
謙虚であり続けたいと私は思っています。
前述した「コーチングとは」と、しかめ面をして話す教員は、
まだ自分の実力に気がついていないので横柄でいられるのでしょう。
この人が自分の力で受講者を集めてみようと挑戦しなければ、
自分の実力を知ることは一生できません。
自分自身もつねに高みを目指してチャレンジしている
人に教える人や影響を及ぼす人はこの姿勢が何よりも大事だと私は思います。
研修である講師と一緒になったとき、
担当者が少なくて講師が自分で資料を配りながら研修をしなければならないということがありました。
ある講師は「アシスタントの仕事を自分にさせるなんて」とえらく憤慨していました。
また、そのときの司会者がその講師を「先生」と呼ばなかったことに対しても
頭にきていたようでした。
私は私より年上の参加者の方々がたくさんいるので「奥山さん」と呼ばれ
「まあ、しっかりやって。よろしく」的なことも多々あります。
が、そんな方ほど研修に参加されたあとは、
「奥山先生」と呼んでくれて接し方もとても丁寧になったりします。
要は、相手が私の伝えたことに何かしら価値を認めたときに「先生」になるだけなのだと私は思っています。

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コーチのあり方

その筋では有名な「コーチ」と呼ばれている方で本も数冊だしているある人に、
私は「自分のお子さんが病気になったとしたら、どんなコーチングでのり切りますか?」と聞いてみました。
その人はいつも「病は気から」的なことを研修でもたくさん言うので、
この人が逆境におちいったらどう乗り越えるのか、聞いてみたくなったのでした。
案の定、
「奥山さん、僕は自分の子どもは病気にならないって決めてるんだよ。
そんなこと考えてると子どもの病気を引き寄せるからやめたほうがいいよ」と、答えが返ってきました。
うすうすこの人のやっている研修や講演は自己啓発的だなぁと思っていたので、
まさしく「ああ、やっぱりな」という感じでした。
もちろん「病は気から」ということもありますが、
それとは関係なしに病気になってしまうことはたくさんあります。
本をたくさん出版していて耳にやさしい言葉だけを言って売れているから
「よいコーチ」だということではないのだとまたもや痛感しました。

では、どんな方が「よいコーチ」なのでしょうか。
私は、たくさんの資格認定ビジネスを経験し、たくさんの偽物コーチにも会いました。
でも、たくさんの本物コーチにも会い、今があります。
本物のコーチというのは「あり方がすばらしい人」です。

その人といると自然にやる気が起こってきて「何かやれるような気がする」
自信がみなぎってきて挑戦したくなってくる。
人格に一貫性があってつねに安定していて余裕があって、必要なときには正しくフィードバックをしてくれる。
フィードバックの言葉は人格を否定しない。
コーチ自身もつねに高みを目指して挑戦し、達成して、成長を続けている。
人格の魅力がにじみ出ていて正直で素直で自分を受け入れている。
高い目標を持ってはいるが、固くなではなく、柔らのようにしなやかで柔軟性に富む。
かける言葉は人の可能性を引き上げる言葉で、ときに勇気がみなぎる力強い口調のこともある。
すべての言葉は意図的で論理性も高い。
相手の成長と可能性を信じ続け、相手に行動をとらせ、目標を達成させることができる。
そしてコーチのあり方とスキル自体も暗黙知ではなく、形成知として伝承できる能力を持つ。

こんな方が「名コーチ」です。
皆さんの周りにもたくさん名コーチがいるのではないでしょうか。
名コーチとは肩書きがあるとか、資格を持っているだとか、
本をたくさん出して有名だとかではありません。
前述した要素を持った人で、心から人を大切にし、人を成長させ、幸せにできる人のことです。
私に恐怖症の治療というテクニックをしようとした偽コーチは私のことを見ていませんでした。
「葬式のときのホラッ、息子さんの写真のところから巻き戻して。そんなんじゃトラウマは消えないよ!」
と偽コーチが私にかけた言葉で私の目に涙がにじんでいたことにも気が付きませんでした。
自分がテクニックを披露する、自分のテクニックを成功させることしか考えていなかったからでしょう。
「策士、策に溺れる」とはよくいったもので、テクニックばかりに気がとられていると、
すぐに相手と信頼関係が切れてしまいます。
実際に私はこの偽コーチのいる団体ではないところで「恐怖症の治療」をやってもらいましたが、
見事にトラウマは緩和され、怖くなくなりました。
このテクニック自体は本当にすばらしいものだと感じました。
医療の現場にいると患者さんが亡くなっていく場面を見ることも多く、
中にはその映像がトラウマになってしまう人もいます。
こんな恐怖症の治療、こんなテクニックが病院で働く人々ができるようになったら、
どんなにか医療者に希望を与えることでしょうか。

でも、どんなにすばらしい道具(コーチングのテクニック)でも道具はただの道具にしかすぎません。
目の前で涙を流している人から目を離してはいけないし、
その人を大切にするための道具としてどんな道具も使うことが大事です。
道具を使うことに夢中になってしまっては本末転倒。
こうしたことがわかっている人がコーチでなければなりません。
また、「病は気から」や「引き寄せの法則」や「スピリチュアル」だけではなく、
人生観や死生観をしっかりと持つこと、いろんな人の人生にふれること、
さまざまな境涯にある人々の話をよりそって聴くこと、そして人から学ぶこと。
これらなしに、「名コーチ」にはなりえません。
なぜならコーチが関わるのは「」だからです。
中には「目標」だけを扱って檄を飛ばすコーチもいますが、これもまたダメコーチです。

名コーチは、人をよく知っていて、人の肉体的な精神的な限界も熟知している。
そうしたベースの上で、相手の価値観を大切にしながら行動をとらせることができるので、
高い目標を達成させ、成功させていくことができるのです。
私は医療者には名コーチになれる方がたくさんいると思っています。
すでにたくさんコーチを育成しています。
皆さんもぜひ、名コーチとなって頂けたら幸いです。

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