緊張の病院実習!受け持ち患者さんと何を話せばいいの?

実習中、“受け持ち患者さんと何を話したらいいの?”と困ってしまうことがありますよね。
まだ実習が始まっていないという人も、漠然とした不安を抱いているのではないでしょうか。
今月は、もうすぐ実習が始まるという、人見知りのM・Tさんのお悩みにお答えします。
受け持ち患者さんとの会話には“準備”が大切です。患者さんに会う前に、気持ちと話題の準備を整えましょう。

相談:受け持ち患者さんと何を話せばいいの?

M・Tさん
M・Tさん
みなっち先生、こんにちは。
私は看護学校の2年生です。
私は人見知りで、初めて会う人の前では緊張して、話ができません。
相手のほうから話しかけてくれたり、その場になじんでくれば大丈夫なのですが……。
だれとでもすぐに話せたり、友達になれる人がうらやましいです。
これから実習に出て、受け持ち患者さんとコミュニケーションが図れるかどうか不安です。
特に小児看護学実習や老年看護学実習が心配で、子どもや高齢者など、自分と年の離れた患者さん相手に、どう接したらいいのでしょうか?
最初に話しかける、よい話題があれば教えてください。

 

うまく話そうとするのはやめて、まずは“緊張している自分”を受け入れよう

 

M・Tさんは“コミュニケーションを図るには、話すことが一番大事”と思っていませんか?
私もいろいろとコミュニケーションの勉強をするまではこんなふうに思っていました。
でも今は、口下手の人のほうが人と深い信頼関係を築けるんじゃないかなぁと思っています。
いったいなぜだと思いますか?
口下手な人というのは内向的な性格です。
“こう言ったら相手は嫌な気持ちになったりしないかな”“おもしろくない話だと思われないかな”など、
人と話す前にいろいろと考えてしまうのです。
その結果、言葉が少なくなり、ますます沈黙が多くなる……こんなことを繰り返します。
口下手な人は相手の表情やしぐさ、態度の変化などを敏感にキャッチする能力が高いので、
ひと言話しかけては相手の反応を観察します。
そして、ちょっとでも相手の表情が曇ろうものなら、話を即座にストップします。

でも実はこれ、悪いことではありません。
人と話すうえで、相手の表情や態度のちょっとした変化を見逃さないことはとても大切です。
逆に、話し上手な人は自分が話すことに夢中になっているため、この能力が足りない人が多いのです。

結局、相手の深い感情を察することができなければ、人と信頼関係は結べません。
なので相手の気持ちを察する能力が高い内向的な人のほうが、人と深い信頼関係をつくりやすいといえます。
楽しく会話していると思っても、雑談止まりというのでは、看護学生としてはちょっともったいないと思います。

 

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M・Tさんの“緊張したくないのに緊張してしまう”という悩みを
どうやって解決すればよいのでしょう?

 

――それはズバリ、緊張している自分を受け入れることです。
緊張しているのに“緊張しちゃいけない”と思うことは、心と身体がバラバラの反応をしている状態です。
緊張している自分に向かって「緊張しちゃダメ!」と命令すると、身体はとても混乱します。
そして命令すればするほど、ますます緊張してしまうという悪循環に陥ります。
皆さんも、きっと同じような経験をしたことがあるのではないでしょうか。

こんなふうに緊張が強いという人は、患者さんと話すとき、次のようにしてみてください。
これは私が以前、国体のテニスの試合に出場したとき、ガチガチに緊張している自分に対して使った魔法の言葉です。
心と身体の命令が一緒になることで、だんだん緊張がほぐれてくるのです。
効果は私が保証します。
まずは試してみてくださいね。

人間の脳ってのは否定形をイメージできないのさ
「緊張したくない!」と何度も思えば思うほど
“緊張”が思い浮かぶのさ
じゃあ
「リラックス、リラックス!」
っていうのがいいわね!

 

会話の準備をしよう

 

「緊張したって仕方ないって自分を受け入れるのが大切なのはわかった。
でも、患者さんと話すときの話題はどうしたらいいの?」という人は、次の会話シートを使ってみましょう。
話題の内容がバランスよくなるように、組み立ててみてください。
実習の事前学習と同じように、会話も準備することでとってもスムーズにできるようになるんですよ。

対象別に話題作りをしよう!

 

子どもとコミュニケーションを図りたいなら・・・

  • その子が見ていそうなテレビ番組やアニメを見てみよう

高齢者とコミュニケーションを図りたいなら・・・

  • 図書館に行って歴史年表を調べ、その方の生きてきた時代背景を探ってみよう

特にその方が自分と同じ歳の頃、社会でどんなことがあったのか、調べてみるのがいいと思います。
すると、“あぁ、今の社会とこんなにも違うんだなぁ”と相手への理解が深まると思います。

  • カラオケに行ったときはその方の青年期に流行した歌をかけてみて

今は年代別にヒットメドレー曲がありますよね。聴いてみると、
案外、最近の歌手がカバーしていて「あ、この曲知ってる!」なんてことがあります。
すると「○○さん、この曲って好きでした?私は大好きなんですよ」、なーんて会話が広がります。

 

質問を準備しよう

 

あなたは今日、お昼ごはんは何を食べましたか?
――こう聞かれると、「何だったかなぁ……」と考えますよね。
人には“質問反射”というものがあり、質問にはついつい答えてしまうものなのです。
この反射を使って、さらに会話の質を進化させましょう。

患者さんにどんな質問をしようかなぁと考えるとき、
質問が「はい」や「いいえ」で終わらないような開かれた質問(オープンクエスチョン)にします。
たとえば、「入院前、お休みの日はどんなことをして過ごしているのですか?」
「どんな趣味をおもちですか?それはどんなふうに楽しいですか?」など、患者さんが楽しく話せる話題を出せば、
とても話が弾みます。まずは開かれた質問を駆使して“聞き上手”になりましょう。

“質問反射”かぁ
質問されるとつい答えちゃうのは
こういう理由があるからなのね!

 

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「ナースになりたい」と思ったときの気持ちを思い出してその気持ちを常に意識しよう

 

あなたがナースを目指した動機は何ですか?自身が病気がちだったのでしょうか。
それとも祖父母が介護状態であったり、家族のどなたかが高度医療を必要とする状態だったのでしょうか。
それとも「24時間テレビ」や「救命救急24時」などのテレビ番組を見て、
“私もこんなふうにだれかの役に立ちたい!”と看護の道を志したのでしょうか。

緊張や不安など、気持ちの弱さを感じたときは、看護を志したときの気持ちを強く意識してみてください。

看護の仕事というのは、人生のなかでだれしも一度は「やってみたい」と思うものです。
人に何かをして“ありがとう”と心から感謝される仕事というのはあまりないものだからです。

かくいう私も、5年間ナースを経験しました。
満足な仕事ができずにいた私に、患者さんが「看護師さん、本当にありがとうございました」
「あなたがそばにいてくれたおかげで乗り越えることができました」などと言葉をかけてくださったりすると、
何だかとても申しわけない気持ちがしたものでした。
患者さんがそんなふうに言ってくださることがありがたくて、“もっともっと患者さんのために頑張らなきゃ!”と
やる気満々になりました。
そして、それと同時に“こんなにすばらしい仕事はほかにない”と、ナースという職業の魅力を再認識してもいました。

あなたは、日々の勉強の大変さから、“ナースになりたい!”という、
もともともっていた新鮮な気持ちを見失っていないでしょうか?
“ナースになることが自分の使命だ”という強い気持ちは、不安や緊張などを乗り越えていく原動力だからです。

 

みなっち先生がナースを目指したきっかけは…

 

私がナースを目指した動機は“一生できる仕事だから”というものでした。

幼い頃に父親を亡くし、片親で育った私は、経済的に自立したいとずっと思っていました。
でも看護学校に入ると、周りの友達の動機は
「自分が入院したとき、親身になってくれた看護師さんがステキだった。あんなふうに人の役に立ちたい」
「家族が手術したとき、テキパキと説明してくれた看護師さんがカッコよかったから」などという明るいものが主でした。
そんな動機をもつ友達に、“ナースを目指した動機”について聞かれることが苦痛だった覚えがあります。

とはいえ、経済的な自立という動機でナースになった私でも、
いざナースとして働き始めると、看護の魅力にどんどん惹かれていきました。

今も忘れられない、ある患者さんのお話をしましょう。
私がまだエンゼルケアを経験したことがなかった頃のことです。
子宮がんで入院してきた、やさしくてとても穏やかな患者Aさんと出会いました。
「告知はしない」という家族の意向で、本人には子宮筋腫と説明されていました。
私はAさんが大好きで、空いている時間をみつけては部屋に行き、おしゃべりしていました。

Aさんは末期の状態にあったので、日に日に衰弱していきました。
一日の大半をベッドで過ごすようになった頃、Aさんが私に
「あなたは死後の処置をしたことがないって言っていたわね。私の最期のお世話はあなたにお願いするわ。
いろんな経験をしていいナースになってね」と言いました。その言葉に、私は
「何を言ってるんですか!縁起でもない!」と言いながら、目にはいっぱい涙がたまっていました。
がんであることを隠しておかなければならない立場だというのに、
きっと患者さんには今の状態がよくないということが伝わってしまったのだと思います。
Aさんはこう言いました。
「美奈さん、いいのよ。私は自分がもうダメだってこと、わかってるの。どうしてかっていうとね。
1週間くらい前から、あなたの背中に天使の羽根がついているように見えるようになったの。
ああ、お迎えが来たんだなって思ったわ。だからいいのよ」。
そして、私の次の当直の水曜日まで頑張るから最期のお世話をよろしくね、と微笑むのでした。
結局、Aさんはこのやりとりの後、容態が悪化し、水曜日を待たずにこの世を去ってしまいました。

――私が水曜日に病院に行くと、Aさんが入院していた203号室のベッドは
何事もなかったかのようにベッドメーキングされ、次の患者さんが来るのを待っているかのようでした。
悲しむ間もなく私はその日の業務に追われていました。
そのとき、203号室からナースコールが鳴ったのです。
まだだれも入院していないのに変だなと思いながら部屋に行き、
ナースコールのコンセントの部分をはずしたりつけたりしながら点検し、部屋を後にしました。
でも5分後、また203号室からナースコールが鳴ったのです。そのとき、私はピンときました。
亡くなったAさんが「約束したのに水曜日まで頑張れなくてごめんね」と言っているのではないかと思ったのです。
私は「Aさん、たくさんの思い出をありがとうございます。天国でご主人と仲よくしてくださいね」とお礼を言いました。
すると、もうナースコールは鳴らなくなりました。

――このアンビリバボーな体験をとおして、
ここまで深く人とかかわることができる看護という仕事はなんてすばらしいんだろう!と感動しました。
ナースを目指した動機に自信がなかった私も、看護の仕事は尊くすばらしい仕事だと誇りに思うようになりました。

 

“自分の動機はたいしたことない”と思う人も、
自信をもって!
現場に出たら私のように看護の仕事を誇りに思う場面に
きっと出合うはずです
みなっち
みなっち
人と人との出会いに偶然はないのじゃ
人生は深い縁で結ばれた者同士が
必然的に出会うようになっておる
その縁を心の深い部分で信じることじゃな
さすれば緊張などというものとは
無縁になってくるものなのじゃ

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