職場になじまない新人に「イラっとします」思考のワクを外してスッキリ!
先輩、プリセプターとして教える立場となったり、指導者として人を管理する立場になると、「新人が職場になじんでいるか」気になりますよね。
今回は、「自分から職場になじまない新人にイラッとする」というお話です。
指導する側、新人側の2つの立場から見ることで、人の視野を狭めてしまう「思考のワク」を外すことができます。
「新人がなじみやすい職場か」のチェックもありますので、ぜひ、「自分ごと」としてとらえて読んでみてください。
目次
あらすじ
昨年この病棟では、急な退職者が2名出ました。
そこで、この春から新卒の高橋さんとこの病院の外来から鈴木ナースが配属されることに。
外来から異動になった鈴木さんは外来の経験は4年です。
落ち着きがあり、患者さんからの評判が良いので病棟の即戦力になるだろうと外来師長が推薦してくれたのでした。
言いたいことは遠慮なく言う新人の高橋さんには、病棟の中でもガンガン指導するタイプのナースがプリセプターに。鈴木さんはこの病院の前に、他の総合病院の慢性期病棟で働いていたキャリアがあるので、プリセプターはつきません。
1度処置などを見学してもらい、わからないところを主任の大野さんに確認しながら仕事を覚えるというスタイルになりました。ただ鈴木さんは、病棟にいたのは5年も前のこと。しかも慢性期の病棟だったので、今の病棟の検査や手術前の処置などは初めて見るものばかりです。
【鈴木さんの気持ち】
大野主任の不満:新人が職場に自分からなじまない…
高橋さんと大野主任、他の日勤者たちが休憩室で昼食をとっていると、12時50分をすぎてやっと鈴木さんが食事にきました。
大野主任たちは椅子に座るよう勧めますが、鈴木さんは断ります。机に座って壁を見ながら遠慮がちに、でも焦ってサンドウィッチを食べます。
13時からの検査の介助は鈴木さんの当番なので、さっと食事を済ませて検査室に降りなくてはならないからです。
鈴木さんの頭は検査介助のことでいっぱい。
みんなは先日高橋さんとプリセプターが看取ってエンゼルケアをした患者さんの話で盛り上がっています。
鈴木さんはひきつり笑顔を作りながらうなずいてますが、積極的には会話には参加しません。
そういう話題は嫌だなぁと思うし、何より13時からの検査介助は初めて1人で行うためとっても不安で、余裕がない状態なのです。
そんな鈴木さんを大野主任は、職場になじまない新人とみています。
高橋さんは自分からいろいろと話しかけて来るのに、鈴木さんはそうではありません。
鈴木さんは休憩室でも次の処置のメモをみながら食事をしていたりするので、他のスタッフも「話しかけづらい雰囲気がある」と言っており、どうしたらいいかなぁと悩んでいます。
職場でのイライラ・モヤモヤを解消できる自分に。TNサクセスのコーチング
新人にイラッとしている大野さんの言い分
鈴木さんは新人なんだからもっと自分からコミュニケーションをとってこないとダメだと思う。
高橋さんだって新人だけど、彼女は自分からいろいろ話しかけてきたりするからスタッフにもう溶け込んでいる。
外来で働いていたころは結構ニコニコして感じいい人だなぁと思ってたのに…
先週末、鈴木さんに「もっと自分からスタッフに心を開かなきゃダメだよ。外来で感じいいなぁって思ってたから、今の鈴木さんにはみんなちょっとがっかりしてるよ。来週からは自分からもっとなじもうって努力してくれるって期待してるからね!」とエールを送ったのにあまり変化がなかった。
スタッフ同士の雑談だって大事なコミュニケーションの1つなのになぁ…
師長の話じゃ外来では和気あいあいとしてたみたいなのに、鈴木さんって病棟に合わないのかなぁ…やれやれ
※参考文献 対人力を磨く22の方法 奥山美奈著 メディカ出版
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職場になじめない鈴木さんの言い分
大野主任から「もっと自分からスタッフに心を開かなきゃダメ。しかもみんながっかりしてるよ」とまで言われてすごくショックだった。
処置や検査介助は1回見学しただけじゃ全体の流れくらいしかわからないから、家に帰っても必要物品や介助の仕方のメモを作ったりしなきゃならなくて…
休憩だってみんなと話したりしたいけど、次の検査の介助のことなんかで頭がいっぱい。
間違って迷惑かけるわけにはいかないし、早く仕事も覚えて1人立ちしなきゃならないと思うと、休んでいる暇なんてない。
あと、笑い話のように亡くなった方を話題にしているのが…亡くなった患者さんの家族の思いを考えると、とてもじゃないけど笑いながら話すことではないと思う。どうリアクションをとったらいいのか困るし、聞くのも嫌になってしまう…
2人の背景から考え方の傾向を知ろう
立場が違うとは言え2人の考える「新人の在り方」には大きな違いがありますね。
2人の背景を知って、考え方の傾向をつかみましょう。
大野主任の背景
新卒からずっとこの病棟に勤務し、今年で12年目。
サバサバしていて自分の思ったことをはっきり言うタイプ。
何人も新人を育ててきた経験や教育委員会でも役員を務めて熱心に学んでいることから、教育には自信がある。
しかし、キャリアのあるスタッフの異動を受け入れるのは初めて。
鈴木さんの外来での仕事ぶりから「即戦力になる」と期待していただけに、最近の鈴木さんの姿にがっかりしている。
独身で父と母と弟との4人暮らし。家族みんな健康で、身内をなくした経験はない。
鈴木さんの背景
看護師になってすぐに結婚し、総合病院の慢性期病棟で5年勤務。出産を機に外来で働いて4年経ち、「子供も大きくなってきたので病棟でも大丈夫かな」と、今回の異動を受け入れた。
たくさん話すタイプではないが、優しいまなざしや思いやりのある言葉かけで信頼され、友達も多い。
患者さんや家族の方々は自分の家族だと思って接するため、患者さんからは感謝の手紙が頻繁に届くほど。
高校生の時、父親を肝臓ガンで亡くした経験がある。
デザイン系の学校に進学しようとしていたが、「病気の父に何もしてあげられなかった」という気持ちから、看護師になろうと決意した。
大野主任のモヤッとはなぜ生まれるの?
大野主任がモヤッとするのは、なじめない新人という「思考のワク」が原因です。
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【解決編】「職場になじまない新人にイラっとします」思考のワクを外してスッキリ!
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※参考文献 対人力を磨く22の方法 奥山美奈著 メディカ出版
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